伊織が行く…番外編…ユニット住宅

日本の住宅会社は沢山あります。


自由設計を売りにする注文住宅

プレハブを売りにした工業化住宅


大きく分けてこの2つに分かれますね。この2つの中にメーカー、ビルダー、工務店、設計事務所等が入っていきます。

構造については注文住宅や工業化住宅でも関係無く出来ます。

細かく分類していけばもっと多岐にわたりますが今回はこの2つにし、分かり易くして工業化住宅の中の一つの住宅に着目します。


工業化住宅のプレハブ=プレファブリケーション(事前に造る)の中には、軽量鉄骨、木質系(2×4等)、コンクリート系、ユニット住宅等があります。


社会的にはプレハブ住宅という方が分かりやすいですね。

日本では年間住宅着工棟数はプレハブ住宅が多いですね。工期も短く費用も割り安感もあり型式認定されていれば構造も安全で購入者は分かりやすい。


歴史的に見ても戦後、日本を復興させるためには住宅を供給しなければならない時に国がやらなければならない事の他に民間企業でも住宅事情に参入となればプレハブが早く国民に住宅供給出来ます。

ただいろいろと問題も出てきます。お金がありません。ここで初めて住宅ローンなるものが出来上がります。


住宅を国民が買う。住宅に関心が湧き初める。これはやはりミゼットハウス(子供部屋、独立した離れ)を世に出した、大和ハウスさんでしょう。子供部屋不足の時代、しかも10㎡以下つまり約6畳部屋です。これを広める為にデパートに置く、そして住宅展示場に発展する先駆けを造成していき開拓していったのです。

消費者は子供に部屋を与えたい。。。しかし、購入資金がありません。そこで大和ハウスさんと当時住友銀行さんとで住宅ローンなるものが世に出ました。

国は住宅金融公庫(現在UR)を作り低金利で住宅資金を貸し出しました。

住宅ブームの先駆けです。


少し後発になりますが、プレハブ住宅のジャンルに入るユニット住宅の取り上げます。

セキスイハイムさんのユニット住宅。その名も、M1。一部屋一部屋を現場でユニックで吊り上げて乗せてジョイント施工を行い完成させます。デザインはモダニズム。建築家の大野勝彦氏に協働開発を依頼して完成させた住宅です。


私が子供心に建築も住宅も知らない頃、新聞広告(勿論白黒)でみた印象が強く残った住宅。これが今現在まだ現存し綺麗に使われていました。外観のみなので内部は分かりませんが、きっと綺麗に使われていると思います。

天井も低く、間取りも日本の規格の尺寸に合わないので使い勝手や断熱性、機密性などは現在の住宅には敵わないと思いますが当時(1971年以降から販売)はモダンな住宅でカッコ良かったんです。


そして今、いろいろなデザインの賞がありいろいろなメーカーが受賞しています。

しかし住宅メーカーでプレハブでありながら『DOCOMOMO Japan選定』(日本におけるモダン・ムーブメントの建築)を受けた住宅はこれしか無いのです※2003年100番目(184件のみしか選定されていない)

M1以降、M2、M3とモデルチェンジしましたM1がその特異性で選定されています。


今現在、住宅を購入したいという人はとても住めない…と言う人もいるかもしれませんが日本人が住宅が不足した時代、なんとかしないといけないという情熱がこのプレハブを生み出したと思います。

このデザインで今の性能を与えた住宅を世に出したらいいなぁ〜と想像して楽しむ伊織です。


しかし…


伊織は注文住宅!頑張らねば!このM1に負けないように、住む人が感動する住宅にするために。。。


今年も宜しくお願いします!!!

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